前回は、「マーケティングとはなにか?」、その定義や目的、またマーケティングを学ぶメリットについてお話ししました。
前回の記事はこちら
さて今回は、
- マーケティング力をもっと伸ばしたい
- マーケティングの本質を理解したい
- 的確な方法でマーケティング感覚を磨きたい
- 戦略や手法はある程度知っているのに何故かうまくいかない
とお悩みの方に向けた、
ビジネスの成功と直結するといっても過言ではない、マーケティング力を鍛えるために欠かせない超本質の考え方と、マーケティング感覚の磨き方についてお伝えしていきます!
- マーケティングの本質
- マーケティング感覚を磨くとはどういうことかについて
- マーケティング感覚の磨き方
- 自己理解のコツ
- 他者理解のコツ
マーケティング力を伸ばしたい人に絶対押さえておいて欲しい『マーケティングの超本質』
マーケティングの本質、それは何かというと、『人間理解』です!
マーケティングとは、こちらの記事でもお伝えしましたが、「どこにニーズがあるか」「相手が何に価値を感じるか」「どういうことで悩んでいるのか」という、相手の価値観や考え方、お悩みを汲み取り、相手にとってよりよい未来を叶えてくれるであろう商品やサービスを開発し、売れる仕組みを作ること。
つまり、相手のことが理解できていないと、どれだけ戦略や技法を学んだところで本質的なマーケティングはできるようにはなりません。
マーケティングに直結したものではなさそうに見えますが、私の好きな事例をご紹介しますね。笑
ある場所で放置自転車で困っており、その対策のために「自転車を置かないで」という立札を立てたところ、残念ながら全く変化がなかったそうなんです。
ですが、その立札の内容をある言葉に変えたところ、次の日から放置自転車がキレイサッパリなくなったとのこと!
その言葉は何だと思いますか?
答えは、
『自転車捨て場』
です。
ベストセラーになった、『伝え方が9割(佐々木圭一・著)』という本に載っていた内容なのでご存知の方もいらっしゃると思います。
私はこの話を初めて聞いた時に、目から鱗が飛び落ちました!
このお話しは、何かの商品を売ったわけではないので、一見マーケティングとは関係のないように思われるかもしれませんが、人の心理を読んだことで、相手の心に刺さって行動に繋がったわかりやすい事例だと思います。
方向性は違えど、「人の行動を自然に促す」という意味ではマーケティングも全く同じ原理です。
「相手のことを理解し、どのようにするとターゲットの心に響き、自然な行動を促せるのか」がマーケティング成功の鍵なんですよね✨
人間理解とは、○○をたくさん持つこと
これまでの説明で、マーケティングの本質は人間理解ということがわかっていただけたと思います。
なのでここからは、効率よく人間理解ができるようにするための前提知識についてお伝えしていきますね!
あなたを裏で操っている?!「フィルター」って?
私たち人間は、個々でオリジナルの行動原則を持っています。
そして、それぞれがその行動原則に従って、発言したり、行動したり、世界を認識したりしています。
今後このブログでは、そのように自分自身に影響を与えている行動原則のことを「フィルター」と呼ばせてもらいますね。
フィルターとは、個人の、すべての行動や発言、考え方、価値観などに影響を与えている”大元”です。
(無意識の思考パターンや行動パターン、固定観念、思い込み、物事を捉える時の思考癖、バイアス、マインドセットみたいなものとも言い換えらえると思います)
しかもそれは、1人1つではありません。
1人の人の中に何種類ものフィルターがあるのです。
私たちは普段、ぞれぞれが持つその固有の「フィルター」を通し、その行動や発言、認識をして生きています。
同じ出来事を見たり、聞いたりしても、人それぞれ、捉え方に差が生まれるのは、違うフィルターを持っているからなんです。
イメージが湧きにくい方は、今はひとまず、フィルターはカメラのレンズみたいなものだと思ってもらうといいかもしれません。
カメラもレンズを変えると、見える世界が全く変わりますよね。
そんな感じです。
そしてずばり!
人間理解を深めることとは、その「フィルター」をいかにたくさん持つかということなんです!
マーケティング力が高い人は、このフィルターをたくさん持っているんですよね。
持っているフィルターの数が多ければ多いほど、様々な人の気持ちがわかるようになり、いろんなお客様により多くの商品を届けることができるようになります!(=マーケティング力が上がる)
フィルターの作られ方
そのようなフィルターがどうやって形成されてきたかというと、
- 持って生まれた気質
- 生育環境
- これまでの人生経験
が主な要因となります。
あなたにもありませんか?
子供の頃に怒られ、大人になっても未だにそれをしないようにと無意識に避ける癖が染み付いてしまってることって?
よくありがちなのは、昔、親から、「男の子が簡単に泣くな!」と怒られて、未だに人前では泣けなくなってしまった、みたいなパターンです。
このようにして、私たちは生まれた瞬間から、さまざまな経験を経て、複数のフィルターが形成されていくのです。
マーケティング感覚を磨く たった2つのステップ!
ではこれから、マーケティング感覚を磨くための、「フィルター」を探すコツについてお話ししていきますね!
①自分のフィルターを理解する
他者を理解をするために大切なのは、まず自分を理解することです。
「自分」という”基準”がなければ、他者を理解することはできません。
私たちの頭は、何かと比べることでしか理解をすることができないんですよね。
なのでまずは、自分がどんなフィルターを持っているかに気づくところから始めてみてください。
そのためにはこんなことを意識してみてください。
自分のフィルターを見つけるコツ
◎自分がどういうフィルターを持っているかを、感情が動いたときに観察してみる。
特に、イラッ、ワクワク、嬉しい、悲しいなど、わかりやすく感情が動いた時が狙い目!笑
◎普段から、何気なく行動したとき、発言した後などに、自分が今どういうフィルターがあったからそれをしたのかを分析してみる
②他人を理解する
自分のフィルターを見つける感覚が何となくでもわかってきたら、他の人のフィルターも見つけていきましょう!
他者のフィルターを見つける時は、こんなことを意識してみるといいですよ。
他人のフィルターを見つけるコツ
◎どういう生き方をしてきた人なのかを考えながら、どんなフィルターを持っているのかを予測する
◎相手の人生を歩んでるつもりで話を聞きながら、相手の気持ちを想像する
まとめ:まずはフィルター探しをしてみよう!
【マーケティングの本質について】
◎マーケティングの本質は『人間理解』
◎人間理解を深めることは、フィルターをたくさん持つこと
◎フィルターとは、人間の、すべての行動や発言、考え方、価値観に影響を与えている”大元”
◎持っているフィルターの数が多ければ多いほど、いろんなお客様により多くの商品を届けることができる(=マーケティング力が上がる)
【フィルターが形成される要因】
・持って生まれた気質
・生育環境
・これまでの人生経験
【フィルターを増やす方法】
①自分のフィルターを見つけるコツ
・自分がどういうフィルターを持っているかを、感情が動いたときに観察してみる
・普段から、何気なく行動したとき、発言した後などに、自分が今どういうフィルターがあってそれをしたのかと分析してみる
②他人のフィルターを見つけるコツ
・どういう生き方をしてきた人なのかを考えてみる
・相手の人生を歩んでるつもりで話を聞きながら、相手の気持ちを想像する
さて、いかがでしたでしょうか?
「フィルター」という考え方は、あまり馴染みがないので、初めはわかるようでわからないかもしれませんね。
わからないなりにでも、実際に少しずつ観察してみると、いろんな発見があると思います。
ぜひ楽しみながら、自分の中のフィルターコレクションを増やしていってマーケティング感覚を磨き、本当に使えるマーケティング力を身につけていってください!