「もしかして自分って発達障害かも…?!」
「大人の発達障害ってどんなの?」
「発達障害の詳しい症状が知りたい!」
…という方に向けて、大人の発達障害の特徴や「私も実際にこんな特性で困ってきた…」、「この特性はトラブルに発展しがちだよなぁ…」という例を挙げてみました。
そもそもの前提として、発達障害は人によって症状はさまざまです。
なので、当てはまらない部分ももちろんあると思います。
また挙げきれなかった特徴もまだまだありますので、自分の困りごとに該当するものがないからといって、落ち込んだりされる必要はありませんからね☺️
そこはご了承くださいね😃
とはいえ、自分の特性がわかることで自己理解が深まり、安心感につながると私は思っています。
また特性を知って、今後の対策のきっかけとしても活用してもらえたらと思っています。
- 大人の発達障害の特徴
- 発達障害の種類とそれぞれの概要
- 発達障害の社会生活で困りがちな特性一覧
社会に出てから発覚することも多い「大人の発達障害」
発達障害は、脳機能の発達の偏りによって、コミュニケーション・対人関係、日常生活などに困難が生じる障害です。
発達障害の原因はまだはっきりとわかっていないようですが、先天的な遺伝子の要因が関係しているのではないかと考えられています。
そして、それらが胎児期や出生後、脳や心身が発達する中で、さまざまな環境要因とも複雑に影響し合って、脳機能の障害として現れてくるのではないかと言われています。
子供のうちは、コミュニケーションが多少苦手でも、勉強ができたり、周りが寛容だったりで、何とか環境に適応し、発達障害とは思われないことがあります。
私の場合も、親や周りから「変わった子」で片付けられていました。笑
大人になり社会に出て、複雑で高度なコミュニケーションやマルチタスクをせざるを得ない状況となり、社会生活の中で困難さに直面し、発達障害と診断されることも多いのです。
他には子育てで悩まれ、お子さんの特性を調べているうちに、「もしかして自分も?!」と気付かれるケースも聞きますね。
発達障害の難しいところは、「そうか」「そうでないか」とハッキリと区別できない点にあります。
程度の差こそあれ、みんなそれらは少なからず持っているもので、その特性が日常生活に困難を抱えるレベルまで発現すると「発達障害」と診断されます。
だからこそ、自分が発達障害かもしれないと悩んでいる時に周りの人に相談し、その相談相手から良かれと思って、「誰だってそういうところあるよ!気にしすぎ、気にしすぎ!大丈夫だって!」と励まされ、余計に落ち込んでしまう、ということはあるあるなんじゃないかなと思います😅
発達障害の種類
さてそんな発達障害には、大きくは上記「ASD(自閉症スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害)」「ADHD(注意欠如・多動性障害)」「LD(学習障害)」の3種類があります。
そしてそれらの特性を複数併せ持つ人もいます。
ちなみに私もADHDとASDです。
大人の発達障害の特徴
大人の場合、幼少期から診断されるまでの間に、人間関係でトラブルを重ねたり、環境にうまく適応できずにさまざまな失敗をしてきていることが多いため、自己肯定感が低く、2次生涯としてうつや不安障害なので精神疾患を併発してしまうリスクが高いと考えられます。
そして発達障害の特性の出方には男女差があるようです。
- ASDの特性が、女性よりもわかりやすく出ることが多い
- ADHDは、多動・衝動の症状が優位に出やすく、子供の時からその特徴が顕著で、早い段階で診断される傾向がある
- 元々社会性が高い傾向があるので、ASDの特性が出にくく気づかれにくい。
だからといって、本人が悩んでいないというわけではなく、男性よりも精神疾患を併発する可能性が示唆されている。
- 大人になってADHDと診断される場合、男女ともに不注意の症状が目立つ傾向
不注意で仕事に影響が出てしまうことが多く、それで発達障害と気づくパターンが多い。
それではこれから、発達障害の3分類の詳細と困りやすい特性について見ていきましょう!
ASD(自閉症スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害)
ASD(自閉症スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害)とは
かつては自閉症やアスペルガー症候群、広汎性発達障害(PDD)などと呼ばれていたものが、2013年のアメリカ精神医学会(APA)の診断基準DSM-5の発表以降、統合され、「自閉症スペクトラム症」と呼ばれるようになりました。
ASDは、英語のAutism Spectrum Disorder(=自閉スペクトラム症)の頭文字です。
ちなみに「スペクトラム」とは、「境界が曖昧で連続している」という意味で、「自閉症やアスペルガー症候群、広汎性発達障害で現れる特性が、それぞれ独立したものではなく連続している」ということが由来のようです。
※当ブログでは、以降「ASD」と表記
ASDの特徴
主な特徴は大きくは2つ。
①社会的コミュニケーションや対人面での困難さ
②限定された行動、興味、反復行動
と言われています。
ASDの特性で困ること
①コミュニケーションや対人面の困難さ
- 文字通りに解釈してしまい、言葉以外のコミュニケーション(ニュアンス、表情、ボディランゲージetc.)から状況を察することが難しい
- 社交辞令や冗談、比喩が通じないことがある
- 雑談が苦手・雑談をする意味が理解できずに人間関係を構築しにくい
- 「適当に」「いい感じ」「だいたい」「もう少し」などの曖昧な表現が苦手
- 想像力が乏しく、状況の背景まで思いを巡らせることができない
- 相手の気持ちを想像することが苦手・共感がしづらい
- 表情が乏しく感情があまり表に出ない
②こだわり、興味、反復行動
- 興味の対象が限定的
- 好きなことに没頭し過ぎる・歯止めが利かなくなる
- 興味のないことにはなかなか取りかかれない
- いつもと違う状況に対応できない・臨機応変が苦手
- 見通しを立てることが難しい
- こだわりがあって、違うやり方に抵抗感や不快感が出る
- 人が言った言葉をオウム返ししたり、同じ動作を繰り返したりする
- 一人でマイペースに過ごすことを好む
- ルーティンが好き
- 決められたことを守り抜こうとする・強い正義感を持つ傾向がある
- キャパを超えるとパニックになる
ADHD(注意欠如・多動性障害)
ADHD(注意欠如・多動性障害)とは
元々は「注意欠陥・多動性障害」という診断名で、2013年に刊行された「DSM-5」で「注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害」という名前に変更されました。
特性の種類としては、不注意、多動性、衝動性などがあり、人によっていずれかの特性が特に強い、または混在しているといった違いがあります。
ADHDは、英語のAttention Deficit(注意欠如)・Hyperactivity Disorder(多動症)の頭文字です。
※当ブログでは、以降「ADHD」と表記
ADHDの特性
主な特徴は大きくは2つ。
①不注意
②多動・衝動性
と言われています。
人により、不注意傾向が強いタイプ、多動・衝動性が強いタイプ、または不注意も多動・衝動性が混在しているタイプがあるようです。
ADHDの特性で困ること
①不注意
- 遅刻をよくする
- 落ち着きがない
- 忘れ物をよくする
- 物を置き忘れる・無くす
- 注意力・集中力が散漫になりがち
- スケジュール管理が苦手
- 約束を忘れてしまう
- 片付けが苦手
- 物忘れをする・瞬間的に記憶が飛ぶ
- マルチタスクが苦手
②多動・衝動性
- やりたいことがあると、後先考えずに衝動的に行動してしまう
- 勢いで失言をしてしまう
- そわそわと落ち着きがない・じっとしているのが苦手
- 感情のコントロールが苦手な場合がある
- 一方的に話し続けてしまう
- 衝動買いしてしまう
- 優先順位をつけて行動するのが苦手
- 頭の中が散らかりやすい・連想ゲーム状態
LD(学習障害)
LD(学習障害)とは
LD(Learning Disability)とは、全般的な知的発達の遅れや、視覚・聴覚機能の問題がないにもかかわらず、特定の分野のことだけ(聞く、話す、読む、書く、計算・推論する)を極端に苦手とする障害のことです。
人によって症状の出方が異なっていて、意識しないと気づかれにくいことも多く、また特定の分野を除けば、遅れがみられないことも多いため、「がんばればできる」「努力が足りない」「勉強不足」として見過ごされてしまうこともよくあります。
※当ブログでは、以降「LD」と表記
LDの特性
LDのタイプは大きく3つ。
①読字障害(ディスレクシア)
②書字障害(ディスグラフィア)
③算数障害(ディスカリキュリア)
です。
LDの特性で困ること
①読字障害(ディスレクシア)
- 文章を読むのが遅かったり、読み間違える
- 読んでいる文字や文章の意味を理解することが難しい
- 文章の内容をつかんだり、まとめたりすることが難しい
②書字障害(ディスグラフィア)
- バランスの取れた文字を書くのが難しい
- 正しい文字の形を再現するのが難しい
- 助詞などを適切に使いこなせない
- 文字を書き写す速度が極端に遅い
- 考えた内容を書いて、表現することが難しい
③算数障害(ディスカリキュリア)
- 数の概念が身に付かず、規則性などの習得が難しい
- 計算することが難しい
- 文章問題を解くのが難しい
私の友人の場合は、文字の大群(小説や教科書など)を見ると頭の中が混乱してしまって、読むのが難しいらしいです💦
他にも、発達障害に含まれるもの
感覚特性と運動症群
その他、人によっては、特定の感覚に敏感、逆に鈍感な場合があります。
また、運動が苦手だったり、不器用さが出る場合もあります。
※その他、この記事では細かくは触れませんが、チック症、トゥレット症、吃音、知的能力障害なども発達障害の一種とされたりします。
感覚特性と運動症群の分類
- 感覚特性の中の感覚過敏
- 感覚特性の中の感覚鈍麻
- 運動症群の中の発達性協調運動症(発達性協調運動障害、Developmental Coordination Disorder; DCD)
感覚特性と運動症群の特性で困ること
感覚過敏
- 苦手な肌触りがある(服のタグや素材、物体の肌触りなど)
- 苦手な音がある・突然の大きな音にそこ知れぬ恐怖感を覚える
- 光が眩しすぎて目が痛い・開けられない
- 苦手な味がある・刺激物に弱い
感覚鈍麻
- 自分の感情や思考にすぐには気付けない
- 体が疲れていることにその場で気付けず酷使して、後でダウンする
DCD(発達性協調運動症•発達性協調運動障害)
- 不器用
- 文字がうまく書けない
- スポーツが苦手
- 物をよく落とす・取り損なう
まとめ
以上、大人の発達障害の特徴をまとめてみました。
大切なのは、この記事の内容や診断名に固執しすぎることなく、今のご自身のお悩みやお困りごとの理由を知って、よりあなたらしく生きやすく改善してもらうきっかけにしてもらえたらと思います。
また今後、診断を受けた方がいいのか迷っておられる方に向けた、私なりに感じたメリット・デメリットも記事にしようと思っていますのでお楽しみに😃